反逆の佐渡ミニロゴ
反逆の佐渡ロゴ

反逆の佐渡











F15J

 

第十章 『開戦』


1、再集結 (衆議院議員 二階堂 孝義)


今日は、みさを閣下の指示の元『仲なおり会』なる儀式が佐渡皇国軍軍令部で行われている。
那由他と北条中将が握手をする処から始まり、F1パイロット斎藤 竜二中佐とF4Jパイロット達との握手とハグ、
その後は佐渡の魚、佐渡牛、佐渡の酒フルコースで宴会に突入した。

何故が正座させられている俺を除いて…ダメもとで聞いてみる。
「じゃあ、そろそろ仲直りって事で立ってもいいかな」

独り言で無言の許可を得ようとするが、みさを閣下が許さない。
「タカちゃん…おすわり……」

犬じゃないんだから……

「俺、今回、凄く活躍したじゃないか!?」

一同無言…

「そもそもプロジェクト・グアンタナモは那由他の発案で、俺は協力しただけ…」
一同、まるでゴミを見るような目で俺を見下す。

特に斎藤 竜二中佐の眼光が厳しい。
あのおじいちゃん…きっと危険だ…


一同が代わり替わり俺を責める。

「自衛隊の輝かしい栄光にドロを塗るとは………」

君ら敵だったはず……でしょ。


「全て国民に説明して誤解を解かないと……」

それだけはご勘弁を…


「写真撮った本人は児ポ法で拘束しておいた方が良いんじゃないか?」

ちょっとだけセクシー路線の写真を撮っただけで……


「俺の活躍が無ければ解放してもらえなかったんだよ。」

新田 園子がツカツカと歩み寄り、にっこりと笑う。

やっぱり園子だけは俺の味方をしてくれるか、別れるんじゃ無かったゴメン。
と心の中で元カノに詫びを入れた瞬間

バッッシィィィィィ

彼女の平手打ちが俺のホホを裏っかわに跳ね飛ばした。

とほほほほほほほほ…………

中央のプレジデントチェアに座るみさを閣下が怪しげな微笑を浮かべる。
「プロジェクト・グワンタナモ……いい作戦だねw」

げ、ヤヴァイ、みさを閣下がこういう表情をするとき・・・那由他より遥かに危険!!
「じゃあタカちゃん、縄で縛られて靴下を口に突っ込まれて本間三佐に……
って設定で撮影しよっか?」

「………悪くないぞタカヨシ!!」
那由他まで目を輝かせてやがる。

やっやめろおお!!
こんな写真が流出したら、参議院に行けなくなるうう。



2、制空  (佐渡皇国元帥 近衛侍従長 新田 國子)

変態元彼の痴態を冷めた視線で見つめていると、
突如アラートが鳴り出した。 

「ひゅうがより緊急連絡! 戦闘機接近!」
オペレーターが叫ぶ。

情報連結された端末に謎の機影が映し出される。

多い!?

少なくとも35の機影が佐渡周辺を周回している。

「IFFに感あり、自衛隊F15J、及びF2」

みさを閣下が瞬時に判断を下す。
「近衛艦隊、任意に迎撃!
近衛制空隊、緊急スクランブル!」

しかし5倍の兵力差・・・4機のF4制空部隊では勝負にならない。

みさを閣下はプレジデントチェアにちょこんと座り何かを考えている。

我々は虎の尾を踏んだのだろうか?
あっちが本気になれば、勝ち目が無い事など最初から解っていたが・・・

主モニタに映しだされたレーダー情報をじーっと見つめていたみさを閣下、急にニヤリと笑った。

「金北山の部隊に連絡、戦車と歩兵を金北山基地まで下げて待機」

私は耳を疑った・・・兵を引く?

「閣下、兵を引くと?」

「そう、近衛艦隊、巡察艦隊に連絡、さっきの命令は取り消し、命令あるまで待機。
制空部隊は尖閣湾で上空待機」

みさを閣下は焼きイカをほうばり出した。

この状況ですら彼女の想定内であったというのだろうか?


3、再び金北山へ (衆議院議員 二階堂 孝義)

あまりの事にボーっとしていたが・・・チャンス!
服を来て・・・そーっと司令室をでようとしたら・・・

黙って立ち尽くしていた那由多が突然叫んだ。
「みさ姉、私が金北山に行ってくる」

みさをは落ち着いた口調で那由多をたしなめる。
「那由多、大丈夫・・・これは彼らの問題だから・・・」

那由多は黙ったまま走りだし、司令室から出て行った。

みさを、しばらく困った顔をしていたが・・・ぽんっと手をうつ。

「タカちゃん那由多を追っかけて、金北山まで一緒に行って」

は?
なんで俺が?

みさを閣下が怪しげな笑みを浮かべる。
「それとも撮影会の続きする?」

「イエス、マム!」
俺は反射的に那由多を追いかけ走りだした。

すっかり状況に馴れたな〜俺。

佐渡市役所を出る、またあのバカでかい6輪装甲車が待機している。
那由多はすでに乗っている。

「タカヨシ、急ぐぞ、はやく乗れっ」

おいおい、なんで俺乗るの前提で待ってるんだよ?

しぶしぶ乗り込む・・・経自動車でいいだろ・・・乗り心地悪いんだよコレ。

6輪装甲車は金北山へと走りだした。


4、 (佐渡皇国元帥 近衛侍従長 新田 國子)

軍令部は静まり返っている。

制空権は完全に掌握された・・・残された道は・・・
近衛艦隊と巡察艦隊による対空戦のみ。

イージス艦隊の空撃ならば戦闘機を撃破できるが、自衛隊と佐渡皇国軍に甚大な被害が出る。
特にF2の対艦戦闘能力は厄介だ・・・最強の盾と最強の矛・・・

後は尖閣湾上空に軌道待機しているF4が二機・・・10機以上のF15が相手では勝負にならない。
後はペトリオットPac2が2セット・・・

状況は最悪だ・・・
しかし、みさを閣下は何故か落ち着き払っている。
ニコニコしながらイカをほうばる・・・

まだ・・・事態は彼女の手のひらの上にあるという事なのだろうか?

「閣下、せめて上空の戦闘機に威嚇のシースパローを」
北条中将が耐え切れず叫んだ。

「もったいないからダメ」
みさを閣下は取り合わない。

ロシア機の時とは正反対の反応。
あの時は無駄に10発以上撃ったのに・・・
彼女の態度には、なにか確信めいた物を感じる

「では、私の出番・・・そうですなか?」
斎藤 竜二中佐、ふふんと鼻を鳴らす。

「飲酒運転、ダメっゼッタイ」

中佐は恥ずかしそうに後ずさる、みさを閣下はいたずらっぽく笑う。

彼女はこの状況をどう利用しようとしているのだろうか?

つづく
戦略MAP


<< 第九章  第十一章 >>



この作品はフィクションであり実在する人物、団体等とは一切関係ありません。