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新潟の夕日

第九章 復活の支援戦闘機

 

1、佐渡皇国陸軍の力 (佐渡皇国指令代理 北条 時之 中将)

 

佐渡皇国陸軍・・・

主に退役した佐渡出身の自衛隊員と元佐渡汽船社員で構成され、
遥か昔に活躍したパイロットやメカニックからなる集団。

平均年齢70歳の老人部隊・・・那由多は彼らの孫のようなものか…
私は彼らの想いを見誤っていた。

しかし、90式艦隊艦ミサイルをどこから手に入れたのか・・・

陸軍の内情や装備などは私すら知らない。
我々、海軍が裏切った場合の対抗戦力として温存されているのか?
あの御方なら・・・そのような事態も想定していても、不思議では無い。

ひゅうがCICに偵察ヘリから信じられない報告が届く、
『佐渡空港から戦闘機飛翔』

戦闘機!?

偵察ヘリより画像が届くとCIC艦橋にどよめきが起こり、
同時に甘美なため息が漏れる。

MITSUBISHI F1 支援戦闘機・・・噂は本当だっか・・・

 

2、通信回復 (佐渡委員長 二階堂 孝義)

 

佐渡皇国軍令本部こと佐渡区役所の通信が回復した。
これでようやく外と電話が出来る。

wifiも復活だ…

さっそく足利一郎先生と連絡を取る。
怒ってるだろうな・・・

と、おもいきや意外と機嫌が良かった。
今までの経緯や地下での生活を捏造ぎみに説明する。

「で、二階堂 彼女たちのバックは解ったのか?」

「いや〜それは・・・調査中ですが・・・
実は最近、みさを閣下や那由多と仲良くなったので・・・いずれ・・・」
まあ、不思議な事に最近口を効いてくれないんだけど・・・
「うむ、そうか期待しておるぞ」
電話が切れる。

よし次は・・・沢山取った写真をうっかり流出、ぽちっとな。

画像のアップロードが終わる頃、ニヤニヤしている俺の顔を新田 園子が覗き込んだ。
「どうしたの、その顔? 青あざに引っかき傷? あれ? それ歯型?」

「ネズミと猫にやられてね、名誉の負傷って奴だよ。」
ニタニタとだらし無く笑う俺、園子は不思議そうな顔で見つめていた。

 

3、再会

 

斎藤 竜二68歳、かつて数々の功績を上げ、ブルーインパルスに所属した事もあるベテランパイロット。
そしてキャリアの後半は戦闘機の訓練教官として活躍した男。
妙見山上空を舞うファントムのパイロットも彼の教え子だ。

F1のキャノピーが閉まる。
マスクから外気が流れ込んでくる。

懐かしい香りだ。

エンジン出力が上がる・・・彼の鼓動は早まる。
10年以上前に退役したこの機体・・・いちおう現役戦闘機のF4との戦力差は大きい。

しかし、彼の口元はニヤついている。

F1はゆっくりと滑走路へ動き出す。
「F4J ファントムⅡ?
俺とF1を仕留めたければF22でも持って来い。」

斎藤 竜二はスロットルレバーを引く。
「支援戦闘機だと思ってF1を舐めるなよ小僧ども。」

支援戦闘機F1は再び空へ舞い上がって行った。

 

4、邂逅 (佐渡皇国陸軍 斎藤 竜二 中佐)

 

レーダーに機影4
北条・・・ファントムを全部上げて来たか。

しかし、空戦は数ではない。
先頭の機体にAIMー9サイドワインダーを発射する。
砂漠に住むヨコバイガラガラヘビの名を持つミサイルは独特の軌道を描きファントムに迫る。

予想通り全機がバラけ、回避行動を取る。

当てる気など初めから無い
貴重な戦闘機を壊したら、みさをちゃんに怒られてしまだろう。

ファントムが散った空間に全速で突っ込む。

機体に軽い衝撃が走る、翼に機銃を撃ちこまれたか・・・
回避したふりをして逆落しか・・・生意気な小僧共・・・やるようになったじゃないか。

しかしこんな技は知らんだろう。
F1は90度回転し、翼を地面と垂直になる。
重力を利用したパワースライドからのインメルマンターン
F1が空中分解する限界スレスレの軌道

ロックオンアラートが鳴り響く・・・ついて来やがったか小僧・・・
しかし、この勝負は俺の勝ちだ。

ファントムを後背に従えながらもF1は空対艦ミサイルAIM-1を放つ。

目的は達した、小僧共・・・今回の教練はここまでだ。


5、開放 (佐渡委員長 二階堂 孝義)

 

佐渡市役所を占拠しているバラモン部隊が急に撤退する事になった。

楠みさお、船崎 那由多、新田 園子は開放
但し、レーダードームの自衛隊はそのまま駐屯
佐渡皇国は新潟県庁にミサイルを撃った事を謝罪
佐渡開放に向けて交渉のテーブルに付くこと

落とし所としては佐渡皇国側に有利すぎる気もする・・・

佐渡皇国陸軍が放ったミサイルはPAC3に迎撃されたとの事だが・・・
トップを拉致されて皇国軍が暴発して手に負えない事態になる事を恐れたか?
元々、楠みさをの存在価値を日本政府はマスコット程度にしか見ていないから良いのかな?

しかし佐渡担当大臣の足利先生が良いならそれで良し!
そういえば参議院議員選挙も近いぞ!!

バラモン部隊が佐渡区役所から出てゆく所をボケーっと眺めていると・・・
本間三佐と新田 園子が親しげに話をしている姿が見えた。

あんにゃろー、本土に帰ったら地獄見せてやるっちゃ。

本間三佐は最後に楠みさを に敬礼をし、去っていった。

しかし、これで一安心、ひとまず日本大使館という名のアパートへと帰る。
この6畳の狭いアパートが実に愛おしい。

まるで自分が帰って来る事が解っていたかのようなタイミングで固定電話が鳴る。
相手は・・・足利先生だ。

「二階堂、これは国家の最高機密該当する事なので、絶対に誰にも話すな」

足利先生は何時に無く深刻な口調で話す。

「自衛隊員が捕虜の未成年に性的暴行を行い、それを写真に撮った物が流出したらしいのじゃ。
これは、グワンタナモ捕虜虐待事件のような深刻なスキャンダルになりうる。
念の為、部隊を引き上げさせて調査をする事になったんじゃが、
二階堂、お前何か知っているか?」

 

「そういえば私が佐渡区役所に入った時、すでにフラフラの状態の楠みさをが…連行されて来まして、

 あと本間三佐が夜な夜な怪しい動きを……していたような………」


プロジェクト・グワンタナモは大成功だったようであります。


つづく
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