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新潟の夕日


第八章 Occupied 佐渡市役所 


1、佐渡市役所の金曜日 (佐渡委員長 二階堂 孝義)

那由多と一緒に装甲車でつっこんでから早10日…
自衛隊に接収された佐渡皇国軍令部はお昼ごはんの時間。

楠みさを閣下はカレーの配膳係だ。
「タカちゃんは大盛だったよね?」
「こらっ、那由多!!ニンジン捨てない!!」
「はい大盛おまちっ」
装甲車で突っ込んだせいで出入口を塞が塞がり…

我々は成すすべもなく地下に閉じ込められていた。
楠みさをと新田園子は拘束を解かれた。

政治家の立場を目いっぱい利用し、法律的に微妙な恫喝を加えたのが効いたのかな!?
那由多が装甲車に大量のスルメを積み込んでいた為、楠みさをは正気を取り戻した。

精神衛生上の配慮という事から厨房で働いている。
それだけでも異常事態だというのに……新田園子までが敵?となれ合い、

敵の首魁たる本間三佐とテーブルを共にし、談笑しながらカレーを食べている。
あれ?

俺はいつから佐渡皇国側の人間になったのだろう?

むしろ逆だったはず!?
ムカムカするので本間三佐を睨みつけてやる。
「タカちゃん……睨まないっ!!」

みさを『閣下』に怒られる、さらにムカムカ倍増だ。
腹いせに隣の自衛隊員に嫌味を言ってやる。

「それ毒入りかもよ?食ったら死ぬよ。」
自衛隊員はニヤリと笑い立ち去る。
本間三佐を睨みながら隣の席に着く、

全てのニンジンを捨て終えた那由多が同席に着座した。
「タカヨシ…ヤケル?」
図星を付かれギロリと睨む。

那由多はニヤニヤしながらカレーをパクつく
俺のシビリアン・コントロールは爆発寸前だ!

2、人質交換 (佐渡皇国指令代理 北条 時之 中将)


軍令本部がバラモン部隊に占拠されてから二週間が過ぎた。

人々の目は軍令本部に向いている。
ある意味、今がチャンスなのかもしれない。
みさを閣下の指示では『軍令部奪還不能な場合、作戦開始まで放置すべし』
もし自分が人質を取られたら、『可能な限り人質交換の交渉を長引かせ時間を稼ぐべし』
時間稼ぎが出来ない場合は軍令部を爆破しろという事だ。
しかし軍令部を爆破してしまえば佐渡皇国軍の士気は下がり、島民の支持も得られなくなる可能性が高い。
みさを閣下だけでも奪還したい処だが…

考えを巡らせながら、窓から外の海を見る。
突然、参謀長がノックもせずに駆け込んできた。

「中将、陸軍が動き出しました。」

佐渡皇国陸軍の暴発は予測できる事態だった…
しかし陸軍には我々の統制は効かない。

「軍令本部に突撃するような事は無い……はずだが………」
再び視線を窓に向ける……
真っ赤に燃える美しい夕日、これから起きる最悪の事態を暗示しているように思えた。


3、禁断の脱出計画 (佐渡委員長 二階堂 孝義)


与えられた個室でゴロゴロしていると那由多が入ってきた。

なにやらニヤニヤしている。
こいつ、こういう顔をしている時は超危険!、何か悪事を働こうとしている
「なあタカヨシ、お前携帯もってるだろ?
私達は没収されちまったから・・・」

「まあ、持ってるけど、ここ圏外だが・・・」

「まあカメラが使えれば問題ない。
とりあえず、このロープで私を縛れ」

嫌な予感が急上昇する。

「なに?」
「縛られてるように見えればいいだけだから、はやく!」

まさか・・・

「名づけてプロジェクト・グワンタナモ!!」
あ? なんとなく解った。
「那由多・・・お前、まさか本間三佐を無実の罪で陥れようとしているのか!?」

「ああ、反対なのかタカヨシ?」

「まさか大賛成だ。よし、やろう、すぐやろう」

俺は那由多をぐるぐる巻にする。

「こら、動くな。シャツの胸元も一応はだけさせておくか・・・」
ばりっばりっ
「ほれ、地べたに座れ」

スカートをまくりあげて・・・靴と靴下は片方脱がして。
「ちょっ・・・おまっ、何もそこまで・・・やっ・・・やめ・・・・・・」

やっぱり監禁といえばサルグツワは必須だが・・・ちょうど良さそうな物が無いな・・・
とりあえず靴下を口に押し込んでおくか。

「もごもごむがー」

「那由多、もっと悔しそうにコッチを睨め、作戦の為だ。」

カシャカシャカシャ

「もっと足をひらけ、パンツが見えそうなくらいギリギリまで」
カシャカシャカシャカシャカシャカシャ

よし、まあこんなもんだろ。

那由多の写真を撮り終えたちょうどその時
「タカちゃん、那由多みなかっ・・・・・・・・・た・・・・・・・・・・・・」

みさをがいきなり部屋に入ってきた。
「なななな、にをしてるの・・・タカ・・・・・・ちゃん!?」

ち、邪魔が入ったか・・・しかしプロジェクト成就の為、やもうえん。

「いや、これは那由多が考えたプロジェクト・グワンタナモって作戦で」
ぐるぐるぐるぐる

「グワンタナモ捕虜虐待事件って知ってるだろ? あれと同じ状況を作ってだな」
ばりびりばりびり

「こら暴れるな、靴下を脱がせろ・・・おい、もっと口を大きく開けろっ、靴下が突っ込めないだろ!!」
「那由多と並んで、悔しそうにコッチを睨んで・・・」
「スカートをギリギリまであげて、ふとももを出して・・・・・・」

これでよし。
カシャカシャカシャカシャカシャカシャ

「次は悲しそうな感じ!」
カシャカシャカシャカシャカシャカシャ

こうしてプロジェクト・グワンタナモの下準備は完了した。


4、佐渡皇国陸軍暴発


佐渡皇国軍巡察艦隊 旗艦ひゅうがCICは混乱していた。
対地ミサイルが妙見山に撃ち込まれた?

司令部は無事、報告によれば妙見山駐屯地から2K離れた山中に着弾したとの事、
巡察艦隊と近衛艦隊に命令を下す。
『妙見山付近に打ち込まれるミサイルから駐屯地とレーダーを守れ』

ファントム部隊にスクランブル発進の命令を下す。
この事態だけは避けたかった……皇国陸軍とだけは戦いたくない。

彼らには再三にわたり自制を訴えて来たのだが……
私は日本国政府とのホットライン回線を開くよう命じ、
取り急ぎレーダードームからの退去を勧告する。

しかし今までのハッタリ戦術が完全に裏目に出る可能性が高い……


5、蘇る翼 (???)


佐渡空港…佐渡最大の湖である加茂湖に隣接する空港、今は佐渡皇国陸軍が占拠中だ。
陸軍は怒りに燃えている。

我々の怒りを示すため、艦対地ミサイルを妙見山に打ち込んだ。
その後、楠みさを閣下と船崎 那由他が解放されなければガメラ・レーダーを爆破すると
佐渡皇国海軍と日本政府に通達。

海軍の奴らは冷淡だ、彼らは佐渡の人間では無いので当然なのかも知れないが…
我々は佐渡に生まれ、この地で生きて来た…
だから守らねばならぬモノも彼らとは違う。

海軍のファントムが妙見山上空からこちらを威嚇している。
発射位置も知られ、我々の艦対地ミサイルは次は奴らのシースパローの餌食となるだろう。
しかし彼らは知らないのだ、我らの真の実力を…
格納庫のシャッターが軋む様な音を立て開く、

栄光を継ぎし者、今こそ甦れ、
再び戦いの空へ舞い戻る時が来たのだ。


つづく
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